つれづれ鉄道風土記

日常やら、旅行記やら、写真やら、時には見たアニメや政治やらについて、徒然なるままに書き連ねていこうかな、と思っています。

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読売国際会議2011 開幕フォーラム~ねじれ国会と政治の行方~参加録

先月末、我が家で取っている読売新聞の2面の隅に、この会議の一般聴講者の応募要項が載っていました。

自公民の三党の幹事長と政策研究大学院大学の竹中治堅教授をパネリスト、
東京大学の北岡伸一教授をコーディネーターとして一堂に集め、
現在のねじれ国会のあり方について議論する、という内容でした。

自分が卒論で扱った分野(参議院の制度改革論でした)でもありますし、自分も知っているような現役で、
しかも与野党攻防の最前線に立っているの国会議員や、政治学の分野で著名な政治学者が、
この問題をどのように考えているのかについての議論を生で聞ける絶好のチャンスだと思い、すぐに応募しました。

三幹事長はもちろん知っていましたし、学者2人も、読売にしばしば記事を寄せる北岡さん、
昨年『参議院とは何か』という書籍を刊行して一躍有名になった竹中さん共に、
是非話を聞いてみたいと思っていた顔ぶれだったので、ほとんど即決でした。

当選通知が届いたのは2/4。
開催場所は九段下のホテルグランドパレス。日時は2/16(水)午後1時~4時とのことでした。


ということで昨日、この講演会に単身乗り込んできたわけです。
他に興味持ちそうな人いませんでしたし、誰かと一緒に行ってどうこう、というものでもないですしね。

東西線の九段下駅で降りて地上に出ると、すぐそこがホテルグランドパレスです。
まぁ予想はしていましたが、かなりの高級ホテルのようで、
まずそこに出入りする瞬間から私には見事な場違い感が漂っていました。

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画像は私のクソな携帯で撮ったものなので非常に荒いですが許してください。

会場はホテル二階の大会議室のような場所でした。いや、マジで広いです。
シャンデリアが並ぶ、1000人以上は軽く収容できそうな部屋でした。
ドラフト会議でもやれそうなんじゃないかっていうくらい。

壇上には客席から見て左から、北岡教授、公明党井上義久幹事長、民主党岡田克也幹事長、自民党石原伸晃幹事長、竹中教授の各人の椅子が並べられ、
壇上から見て広間の前半分は記者席、後ろ半分が公募席になっていました。

公募席の後ろには公募席を囲むように大量のTVカメラも設置されていました。

早めに来た私は、公募席の最前列から3列目の好位置をゲット。
壇上からは20メートル以上は離れていたでしょうか。

それでもまさか席が埋まるとは思っていなかったので、あとから思えば最前列を陣取っておけばよかったです…

開場後比較的すぐに入った私は今から考えればみっともなくも、
周りの席が埋まっていくのをキョロキョロ眺めていたわけですが、
やはり見に来ているのは年配の男性の方ばかりでした。

最終的にほぼ全席埋まっていましたから、公募枠で来たのは400人。
その内の9割以上が中高年、しかもほとんど男性、学生は見た感じ私ともう一人くらい、
あと数人若い風貌の方もスーツを着込んでいて、会社員といった感じでした。

まぁ平日の午後という時間帯に設定されている以上、これは必然かもしれません。
むしろこんなところにいる学生のほうがおかしいわけで。

記者席には、一般の記者と思しき人のほかに、外国人の方もかなり来ていました。
どうやら記者席だけでなく来賓席も設けてあったようです。

1時を過ぎると控室からゲストの5人が登場。

噛みまくりの下手くそな司会氏が開幕の挨拶を終えると、講演会が始まりました。

冒頭、「今回のフォーラムには1500人の応募があり、この場に来れた人は相当ラッキーです」とは北岡教授の弁。
倍率はざっと3倍強ということですか。意外でびっくりしました。てっきり定員割れだと思っていたのでね。

各ゲストの紹介の後、北岡教授による挨拶、竹中教授による基調講演、三幹事長による講演と、フォーラムは進行。北岡教授の話の段階で早速居眠りしていた年配の方が多数いたことは気になりましたが、それは置いておいて。

まず北岡教授からの話にあったのが、参議院はそもそもGHQの憲法草案にはなかった後付けの府なので、
そもそも矛盾を抱えている、ということでした。例として挙げられたのが、憲法中にある「国会議員の総選挙」(参議院は半数改選なので、参議院の総選挙などない)という表現でした。

そして現状では、例え自民党が次期総選挙で過半数を取ったとしてもねじれは続き、
ねじれは今後も恒常化するだろう、という説明でした。

北岡教授はそれに付け加え、現状のねじれを過去のねじれと比較して、

1.与党が衆議院で2/3を確保していない。
2.二大政党化が進行し、与党の連立相手となりうる中規模政党(過去の民社党など)がほとんど無い。

という二点において、過去とは違う前例のない事態だとした上で、
与党民主党・岡田幹事長に、野党が反対する子ども手当の断念することを求めるなど、
前例のない対応をする必要があるということを強調していました。

また、予算案自体は衆議院の優越により成立するとしても、
特例公債法案(赤字国債の発行のために毎年通さなければならない法案)など、
予算の関連法案が4月までに成立せずに、予算の執行がストップ・市場に悪影響を与えるといった可能性も示唆し、
両党に柔軟な対応を求めていました。


続いて各幹事長の講演が行われました。今回講演する3人の幹事長、岡田・石原・井上の三氏は、単に役職が同じというだけではなく平成2年当選の同期組ということで、日ごろから緊密に連絡を取り合う仲だそうです。

議論は、岡田幹事長が提示した3つの軸を中心に話が進められました。

1.国会審議の充実と国益の両立
2.両院協議会のあり方の見直し
3.問責決議の位置づけ

具体的に言い換えると、

1は、外務大臣等の外遊による国会審議の欠席について文句をつけないということ。
(現状では、審議の終わった金曜の晩に成田を出て、土日で外遊、月曜朝に成田に戻りそのまま審議、という日程が当たり前のように組まれているそうです)

2は、現状ではほぼ形骸化している、衆参の議決が違った場合に開かれる両院協議会を活用すること。
(現状では、各院の最大党派から10人を招集し、そこで2/3の賛成が得られれば成立。これは常識的に考えれば成立があり得ない仕組みです。)

3は、解散という内閣の対抗手段が使えない参議院での問責決議が幅を利かせる状況を変えるということ。
(現状では、本来任免権が無いはずの参議院での議決が実質的に閣僚のクビを握っている格好になっている。それはおかしいのではないか、ということです。)


岡田幹事長は、野党時代に自分たちが相当なことをやった、と認めたうえで上記各点を提案。

石原・井上両氏は、1については賛同したものの、2に関しては概ね、自分たちが困ったからそれを直そう、という提案をしているに等しく、虫が良すぎるとの意見。3に関しては各政権が判断する問題だとしました。

参議院の閣僚の問責決議に対する法的効力の解釈の問題では、これを是とする石原幹事長と、望ましくないとする北岡教授との間でのちょっと熱の入ったやりとりも見られました。

やりとりの詳細については長くなるので書きませんが、北岡教授と石原幹事長の議論を聞いた感じでは、
石原幹事長は「問責が法的根拠が無いとするのはおかしい、大臣が問責された場合続投を認めるのか認めないのかは参議院の判断だ」との一点張りで、
政局的な思考が抜け切れていないのかな、という気はしました。

まぁ野党の幹事長としてこの場にいるわけですから、それはまた致し方のないことではありますが。


その後の参議院の選挙制度をどのようにすべきかについては、三人とも衆参一体の選挙制度改革の必要性を持ち出したものの、いわゆる緑風会型の人物能力本位のブロック別の大選挙区制の導入という考えに、根本的な違いは無いようでした。

そして三幹事長とも「民意の多様化」について強調していたけれども、
一方で日米安保・消費増税などでは民意の収斂が見られるのにもかかわらず、
実現ができていないというのは政治家の責任である、と北岡教授が指摘して大体の全体議論は終了。

後は小沢問題、予算審議の成否の問題などについて、会場からの質問に各党幹事長が答えた後、
北岡教授が長年解決できなかった社会保障改革などを断行するためには、
大連立が必要なのではないかと民・自幹事長に提起。

北岡教授は随分と大連立推しのように見えましたが、それはともかくとして、
石原幹事長は「総選挙後」「超党派の大連立的なもの」はあるかも、と微妙な回答。
岡田幹事長は特に必要性を感じない、という立場でした。

最後に北岡教授が、大連立は大政翼賛会とは全く質の違うもので、
この戦時並みの財政危機の国難にあっては、大連立という大胆な選択肢もあると改めて強調してお開きとなりました。



全体を通しての感想としては、

最後にやたら大連立を推したのが気になったものの、北岡教授が安定して議論をリードしていたこと、

竹中教授の発言回数が割と少なく(まぁはっきり言ってこのメンツの中では一番新参なので仕方ない面もあると思いますが)、発言の時にもあまり場慣れしていないようであったこと、

岡田幹事長と石原幹事長のそれぞれの北岡教授に対する一問一答を比べると、どうも岡田さんのほうが一枚上手であるようだということ、

このあたりを印象として感じましたね。



そして何よりも会場に若い人間がほとんどいないこと。

主催者の読売新聞側にも、もっと若い人たちが参加できるような日程・時間帯に、
こういった講演会を設定してほしいです。具体的に言えば休日、あるいは平日でも夜になってからにすれば、
学生の参加しやすさは格段に向上するでしょうし。

やはり我々のような若い世代こそ、こういった講演を聞くべきではないかと思うのです。
政治家になろうとする人や、政治学を志す人ならば、特に。



こうしたイベントに来るのは初めてだったんですが、興味深い経験をすることができました。

TV局による意図的なカットの入っていない、政治家・政治学者の生の声を聞ける機会というのは非常に貴重で、
また関心のある議題でこういった講演会が開催されることがあれば、是非参加してみたいと思います。




p.s
帰りがけ、九段下の駅で東西線を待っていたら非常停止ボタンが鳴り響きました。
何事かと思ったら、南行徳駅で人身事故発生とのこと。
仕方がないので都営新宿線・京王本線・井の頭線周りで帰りました。



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